一年生


【Ki/oon Next vol.1 〜16年目もイカした新人が多いんです。〜 】@代官山 UNIT


井上ジョー/依布サラサ宇川直宏
NICO Touches the Walls/プリングミン/JAPAN-狂撃-SPECIAL
GUST ACT: DOSE


キューンレコードにて、今年もしくは来年初めにデビューする新人ばかりを集めた完全招待ライブ。


以下、出演順に。
(◆〜◆は、配布されたリーフレットより引用)

【 井上ジョー 】

◆LA直系→逆輸入型ロックの未来系◆
両親は日本人だが、LAで生まれ育ち現在も在住。
作詞・作曲・編曲・楽器演奏すべてを一人でこなす宅録のシンガーソングライター。
9月にデビュー。

ライブでは、G×2,B,Drのサポートメンバーを従えてバンドスタイルで3曲演奏。
音源は聴いたことあり、その時の第一印象はTHE RIZEをもっとスマートにした感じだな、と。
英詞の曲はスピード感があり、日本語詞の曲は初々しさがある。
二つの国の味を混ぜて出来た音はどちらに偏ることなく、新たな味をつくっている。
本人もGを弾きながらだったから、結局Gが3人…音を重ねる傾向にある宅録の特徴かも。
ライブ経験が少ないと自らMCで言っていた。確かにぎこちない。
でも、これから場数を踏めば和洋折衷な独自のスタイルを出すことができるんじゃないかな。

JAPAN-狂撃-SPECIAL

このバンドはチケットに書いてあった「…and more!」の枠だったらしくリーフレットに載ってなかった。

“日本暴走音楽結社”と銘打っているだけあって、ビジュアルは暴走族風(笑)
でも、氣志団とはまた違ったいでたち。
実際はどうだかしらないけれど、表向きは「中卒だから」アホなんだと強調していた。
「ナメられたらナメかえせっ!」と曲でもMCでも言っていて恐い人ぶっているけど、
人柄の良さが滲み出ちゃってて好感度は結構ある。
氣志団のようにメロディが前面に出ているわけじゃないから
同じような部類の中でどこまで残れるかは判らないけど
漁港(曲の途中でマグロの解体ショーをやっちゃうバンド)のようなインパクトもある。

依布サラサ

◆未知なる可能性を秘めた、詩人歌姫◆
井上陽水石川セリを両親に持ち、作詞家として様々なアーティストに作品を提供。
シンガーソングライターとしては12月にデビュー。

なんと、「生まれて初めてのライブ」だそう。
納得。はっきり云って、歌が不安定すぎ。相当緊張してた様子。
G,B,Dr,G&Keyのサポートメンバーを従えてのライブ。
3曲しか演やらなかったけど、本人としては充分だったろうな。
はっきり歌ってないわけじゃないんだけど、歌詞が聞き取れなかったので
評判の語感センスはわからなかった。
可愛らしい特徴のある声だから、曲と歌詞と歌い方がピッタリあったらかなりよさそう。
バックアップもあるし、これからどんどん出てくるだろうな。
今度、しっかり歌詞をみてみようっと。

【 プリングミン 】

◆ポップを武器にしたツイン・ギター・バンド◆
名古屋芸術大学のクラスメイト(音楽文化応用学科)で2004年に結成された
Vo,G×2,B,Drの男女5人組(VoとDrは女の子)。来春デビュー。

まず、一曲聴いての印象はポップ。
おそらくYUKICharaの影響を受けているのではないかと思われるVoの声と歌い方に、
つくり込んだサウンド
浮遊感漂う曲(5曲目)を聴いていたとき、「なんでこの曲を最後にしたんだろ?」って思いながら聴いていたのだけど、メンバーがはける時に謎が解明。
歌が終わり、Voがはける。
次に、各自エフェクターで一定のフレーズをRecした音を残してG×2とBがはけDrが残って演奏。
そして、Drがはける時にそれぞれのエフェクターを切ってまわり、
徐々に音の厚みを減らしていって最後は「プツッ」と切って曲が完全に終了。
自分たちで演出もしていてなかなか。

宇川直宏

◆邦楽界とポップアート界を揺るがす鬼才新人◆
映像作家・VJ・グラフィックデザイナー・現代美術家などとして多岐に渡って活躍中のメディアレイピスト。

OHP(オーバーヘッドプロジェクター)でスクリーン中央から左右対象になるよう雑誌や写真やノートを映し、それにポスカで線や点、文字などをその場で書きながら次々と映像をつくっていく。
タバコの煙も灰も、コインも材料。どんどんコラージュ(糊付けはしてないけど)していく。
普通に一画面でやらないで、二つの画面を左右対称にしてあるから不思議な感じが増殖される。
DJの音楽に合わせて書いたり、ページをめくったりしているのを観ているとトランス状態になってきたよ。
最近、クラブみたいな所に行ってなかったからVJのライブパフォーマンスを久しぶりに見たな。

NICO Touches the Walls 】

◆邦楽界の未来を握る、しなやかな衝動◆
2004年結成。04年「YAMAHA TEEN’S MUSICFESTIVAL 2004」に出場し優勝に準じた賞を獲得。
インディーズでのリリースとLIVE活動を経て11/21にメジャー・デビュー。

予想どおり、本編のトリ! NICO目当てで応募した人、多数だったはずだもの。
ここまでの出演者とは踏んだ場数が違うだろうし、
ここのところの著しい成長もあって新人らしからぬステージを魅せてくれた。
先日のリキッドから数日。こんな短いスパンで彼らの音を聴けるなんて、たった5曲でも嬉しい。
スペシャ列伝ツアー前まであった、
伝いえたいことをどういう風にお客さんへ伝えたらよいか試行錯誤していた感は消え去り、
自分たちなりの伝え方を見つけたようだ。
この日のリハーサル後に買ったという新品のギターで本番演奏した古村くんは
めちゃくちゃ嬉しそうに弾いていたね〜。
でも、私も光村くん同様、リハと違うギターで本番出ちゃうことにびっくりだよ。
音にも声にも立ち振る舞いにも艶が増してきたね。ねーさんは嬉しいっす。

Gust Act ◆ DOSE ◆

NICOでライブが終わりだと思ったから帰ろうとBARカウンターあたりまで行って、
ふとステージを見ると何やらセッティングしてる・・・
あれ・・・あのDrは・・・DOSEだ!
何もINFOなしだったから、終わりだと思って帰っちゃったお客さんいるじゃん!
自分ところの所属アーティストなのにお客さん帰しちゃだめじゃない。キューンさんっ!
入り口の扉にひっそりと「Gust Act:DOSE」って書いてあったの帰りに気づいたぐらいだよ。
DOSEもスペシャ列伝に出てたから、個人的には二回目のDOSEのライブ。
淡々と演奏を進行していっているけれど、内なるエネルギーが見え隠れしている。
前回のライブで結構曲を覚えてたらしく、ところどころ口ずさめちゃった。


ソニーの中でも個性的なアーティストが所属しているキューンらしいラインナップだったな。
いろいろな音を聴けて楽しかった。