SS列伝


熱かった! すべてが。

スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2007 】LIQUIDROOM ebisu


9mm Parabellum Bullet/DOES/NICO Touches the Walls/monobright


この若手4バンドで北は札幌から南は福岡まで6箇所を廻るライブツアーを敢行。
この日はツアーファイナル。


各地で出演順変えていたらしく、東京は上記の羅列を右から。
NICO以外はライブ初見。

◆ monobright ◆

<未完成ライオット><頭の中のSOS>の音源は耳にしていたけど、
噂のG&Vo・桃野くんのクネクネとトークを生で見聞きできた(笑)
全体的にポップとキッチュを足して衝動で割ったよう。
メンバーは桃野くんを自由に泳がせつつ、しっかり自分たちもバランスを取りながら泳いでいた。
「あと2曲ですが、今までの(やった)曲は忘れてくださいっ。この2曲にmonobrightの全てを詰め込みました」ってな感じのMCに、
もちろん客は「えーーーーーーっ」
「このありえんぐらいの汗を見ろっ!どうみてもあと2曲だろっ!」と桃野くん、キレキャラに変身。笑った。
誰かとなんか似ている・・・と思ったら、RAG FAIR土屋礼央みたいなんだ。
お客さんを解り易く楽しませることのできるバンド。


◆ DOES ◆

DOESのセットリストで一番耳に残っている<修羅>がアニメのエンディングで使われているそうだけど、
相変わらずTVないので聞いたことなかった。
と、いうよりDOESの音源自体聴いた事なかったのだ。
だから、まっさらの状態で聴いた。
全体的にシンプルなのに、厚みがある。
ちょっとフォークソングを彷彿とさせる歌詞と短いメロディにピッキングの迫るようなBが絡み、
音を補うようなGと乾いているけど球体のような音のDrが支える。
噴火を待っている地下マグマみたいだな。


9mm Parabellum Bullet

たぶん、このバンド目当ての人が多かったろうな〜
私もNICOの次にお目当てでした。
<Discommunication>を音源で聴いて、NICOに似た匂いを感じた。
表に出ているものは全く違うんだけど、根底にある何かが一緒。
冷たく刃紋が光る日本刀のような鋭さの中にある儚い美しさと優しさ。
私の中ではそんなイメージ。
曲は滝くんがほぼつくっているみたいだけど、菅原くんの声のいいところが上手く乗っている。
縦横無尽に動くステージングに圧倒されるという噂どおり、なんであんな動いてて弾けるの?って思った。
今はこのままでいいと思う。でも、これから先このままではどうだろう。
激しい動きや音楽的ではないシャウトを削ぎ落とし、視覚フォローがなくてもどれだけ惹きつけられるか。
そうなるような彼らを聴きたい。
たぶん、それが出来るバンドだと思うから今後の進化を見守りたい。


NICO Touches the Walls ◆

約一ヶ月半ぶりに観るNICOは驚くほど成長していた。
このツアーの前には“凛として時雨”との対バンツアーがあったし、
列伝ツアーでも9mmはじめ、一緒に廻ったバンドたちに様々な刺激を受けたみたいだ。
明らかにステージングが変わった。とてもいい方向に。
同じ曲をやってもNICOは毎回リアレンジしているから何かしら新鮮。
相変わらずの美メロに、それを引き立たせ曲のイメージを立体化していく
必要不可欠の各パートライン。色気もある。
曲ごとに色がはっきりと分かれていて、風景が見えるのはこの4バンド中一番。
贔屓目なしで。
奇をてらわずにもしっかりと聴衆をひきつける。永くやっていけるバンドだと改めて思った。
今まで何回かライブ観ているけど、向かい合って弾いてたり、あんなに客に近づいて弾く古村くんを初めてみたよ。
ライブの回を追うごとに引力が増していて、これからますます目が離せない。


1〜2年後にはこのハコをいっぱいに出来る可能性を持っているバンドばかりを
一堂に会して聴けたのはかなりオイシイ♪