4種の味

McDonald's TOKYO REAL-EYES presents
        LIVE SUPERNOVA AXDX】
SHIBUYA-AX


J-WAVE土曜深夜枠番組の企画ライブ。
この番組は新しい音をどんどん発信していて
独自の企画ライブもブッキングがなかなかよいのです。


今回のラインナップは


椿屋四重奏Base Ball Bear音速ライン凛として時雨


椿屋以外はライブ初聴き。
どのバンドも興味あり で、一度は生で聴いてみたかったのだ。

凛として時雨

今や、リキッドルームクラスのキャパを完売にするほど勢いのあるバンド。
演奏は上手いのだけれど、歌詞が全く聴き取れないぐらいシャウトして歌うから歌詞がもったいない。
インパクトはかなりある。鋭く硬質な感じ。
リズムパターンがくるくると変わるが、もたる事がない。
Bはピックもチョッパーもする。女性がチョッパーってかっこいい。
ただ、このカラーで長くやっていけるのかな?と正直思ったけれど
まだまだ若いバンドだから、どんどん進化していくのだろう。
彼らの秋ツアーにNICO Touches the Wallsと3箇所だけ一緒に廻るらしいが、
全くカラーの違うバンド同士でおもしろそう。(地方開催なんで行かないですけどね)

音速ライン

ポップなメロディー、煽るベース。
サウンドも纏まっていて聴きやすく、とっつき易い。
ただ、コーラスをサポートのDrがやっていたのが解せない。
なんで、メンバーのBがやらないんじゃ?と思いながら聴いていた。
MCも面白く、ステージングもよかった。
彼らの曲はTVCMでも流れているようなので、見れるときはチェックしてみようっと。

Base Ball Bear

たぶん、彼らの曲は自然に耳にしていると思われるほど、どこかしらでかかっていることが多い。
今回は彼ら目当てのお客さん多かったと思う。
実は私も椿屋の次に目当てだったり。
映画『リンダ リンダ リンダ』(山下敦弘監督)にBの関根史織ちゃんが出ていて
その辺りでこのバンドを知り、いつかライブを聴きたいなと思っていたのだ。
キャッチーだけでは終わらないメロディーを、ひきたてる演奏。
かといって、伴奏に徹している訳でもなく、出るところは出ている。
自分たちの今すべきことがわかっていて、それをキッチリ表に出しているように感じた。


ステージをトータルで観て、この日のバンドの中で一番良かった。

椿屋四重奏

えぇ・・・と。実に2年半ぶりぐらいに聴く椿屋の生音。
しかも、以前聴いたのは3ピース時代。
正式加入した安高さんがサポートでも入っていなかった頃。
かなり聴きに行っていなかったことになる。
まぁ、いろいろとあって椿屋ライブに全く行けなかったから
久しぶりに生音が聴けると楽しみにしていました ・・・が。


中田君、気管支炎と持病の喘息を併発してしまったらしく、
聴いているこっちが泣けてくるほど痛々しい声しか出ていなかった。
喉が潰れちゃうから、今日はもう歌わないで!と何度も思った。


ブログによると、医者ハシゴして点滴も打ったけれど間に合わなかったようで。
バンド人生で一番最悪な日だったとも書いてある。
プロヴォーカリストとしての基本、体調管理ができていなかったことに少なからず怒りを覚えたよ。
“声でないんだ、カワイソウ” では済まされない立場なんだから。


でも、本人が一番悔しそうだったな。熱がありそうな感じもあった。
メンバーも演奏でフォローしようとしていて泣けた。
現状の精一杯出せる力で観客に届けようとしているのを感じ取れたし、
声が出ない辛さは痛いほど解る(自分も歌仕事の時に突然声が出なくなった経験有り)から
やり切れない複雑な思いで聴いた。
本人が一番やり切れなかっただろうけれど。


中田君の美声を聴けなかったのも残念だったけど、
こういうイベントは、椿屋を初めて聴く人々もいるわけだし、
その時の評価が今後またライブに来てくれるかの分かれ道になったりもするから、
この出来は非常にもったいないと思う。
以前PE'Zと斉藤和義くんを聴きにいって、対バンで出ていた椿屋に興味をひかれて帰ってきたという
個人的経緯があるから余計に思うのかもしれない。


番組DJの藤田さんが締めのMCで、ギリギリまで出演を迷っていたと云っていた。
でも、出るって決断したんだね。
出演者としても非常に迷ったところだと思う。
椿屋を楽しみにして来てくれている人もいるから出たいけれど、
お金を払って来てくれている訳だし、クオリティの低い状態を聴かせるのはプロとしては…だしね。


この借りは、秋ツアーで返してもらうぞっ。
ワンマンだから、たっぷりとね。
しっかり体調回復させて、本来の声を聴かせてください。
そして、音に浸かれるようなライブをしてくれると期待しています。