映画@1月

◆佐賀のがばいばぁちゃん

「悲しい話は夜するな。どんなにつらい話も、昼したらたいしたことない」をはじめ
ばぁちゃんが口にする言葉が印象的。
いろいろなコトやモノが溢れている飽和状態の現代人に諭しているいるよう。

グエムル 漢江<ハンガン>の怪物

前作『殺人の追憶』がよかったポン・ジュノ監督作品。
予告編ではただの“怪物モノ”の印象しか受けず観ないでいたのだけど、
さすがポン・ジュノ監督。
単なる“怪物モノ”で終わるわけはありません。傑作。
ソン・ガンホぺ・ドゥナも好きな俳優さんなので、なお◎。

◆マッチポイント

じつは、ウディ・アレン監督作品に今まで興味沸かなかったので今回が初見。
観ようと思った理由はスカーレット・ヨハンソンが出てるから。
筋の通った形で二転、三転するサスペンスで面白いけど、個人的にちょい後味悪い・・・。

紙屋悦子の青春

昨年(’06)4月に急逝した黒木和雄監督の遺作。
前作『父と暮らせば』にかなり感動し、戦争というものの無意味さとともに
人として、親子ととしての暖かな心情が染み入ったのを今でも憶えている。
今作も戦争へ出向く者、残された者のさまざまな心情が描かれており、
平和への願いを改めて強く思った。

鉄コン筋クリート

松本大洋さん原作漫画の映像化作品。
私が定期的に読んでいるのがいまだに「週間少年マガジン」なので
「週間ビックコミックスピリッツ」にて連載されていた今作は全くの未見。
予告でのスピード感とチラシのカラフルさにひかれつつ、
大森南朋さんが声優で参加しているのも目当てに鑑賞。
主役の二人(二宮和也さん&蒼井優さん)以外、
各キャラクターが誰担当か知識に入れないで見たけれど、意外と判るものですね。
田中泯さん(『メゾンドヒミコ』よかった!!)はさすがに判りませんでしたが・・・。
人としての弱さや強さ、絆なども随所にあり、漫画を読んでいなくても充分楽しめました。
蒼井優さんの声やキャラクター作り、かなりいい。

ストロベリーショートケイクス

こちらは魚喃キリコさんの漫画を映画化。
矢崎仁司監督の作品はたぶん初見。
性格も職業も異なる4人の女性の日常が織られて交錯していく。
中村優子さん演じる秋代のストーリーが一番心に残った。

サマリア

『うつせみ』がかなり気に入っているので、ぜひ観たいと思っていた
キム・ギドグ監督作品。
物語が三つの章に分かれていてはいるが、流れが途切れず見ごたえあり。
援交と友情の話から、十代の少女の精神的成長、子を想う親心ゆえの苦悩、
そして一つの結末。残酷で美しい。

◆弓

サマリア』のキム・ギドグ監督作品。
10年もの間、海に浮かぶ船上に世間から離れ暮らしている老人と少女の物語。
『うつせみ』同様、主役の二人にはほぼ台詞がない。
東洋的な美しさを備えたおとぎ話。キム・ギドグはやはり一味違う・・・。