大人の夏フェス


帰りには明治通りをまたぐ大橋から東京湾の花火が見えて、『夏』な一日でした。


情熱大陸SPECIAL LIVE SUMMER TIME BONANZA'09 夢の島公園 陸上競技
  【BONANZA STAGE】 
   葉加瀬 太郎/押尾コータロークリスタル・ケイCHEMISTRY/柴田 淳/
   SALT&SUGAR(塩谷哲佐藤竹善)/秦 基博/一青 窈/藤井 フミヤ/森山 直太朗

  【JOUNETSU STAGE】 
   中 孝介/西村 由紀江/一十三十一Choro Club/Dew/土岐 麻子
  【Opening Act】 サリンチュ




久しぶりに屋外での夏フェスへ。
たぶん、日野皓正さん,TKY,PE’Zを聴きに行った'04の倶知安ジャズフェス以来かな。
20代半ばまでは、国内外のビーチやプールで夏を満喫したこともあったけど
北国出身と間違われる(生まれは渋谷、育ちは神奈川)色白のせいで
旅先のホテルのベッドから起き上がれないくらい派手に炎症を起こし、即刻病院送りを経験してから
炎天下に長時間いることは極力避けてきたのだけど
いろいろないい条件が重なったので、日焼け&熱中症対策を万全にして参加してきた。
・・・はずが、手の甲に日焼け止め塗り忘れたマヌケです。ヒリヒリ痛い orz


いやいや…盛りだくさんでした。
ラジオ番組(J-WAVEを常聴)を聴いたり、CDは持っていたりして好きなのに
今まで聴きに行っていなかった葉加瀬太郎さんの演奏を聴けたのはもちろん
しかも、大好きなあの有名な曲たちを生で聴けたことにも感激。
そして、ボナンザステージではアーティストごとに一曲、若しくは二曲、葉加瀬さんとの共演があって贅沢。


このフェス用のサポートミュージシャン陣の中で出演者ごとに組み替えて演奏していたのだけど
小田原豊さん(Dr)が出ていてビックリ。
たまたま友人が、小田原さんやチャカが出るライブに行くと云っていたので
REBECCAファンだった私は羨ましかったのだけど、まさかこんなところで聴けるとは。
あとは、屋敷豪太さん(Dr)、松原秀樹さん(Ba)しか存じ上げずでしたが
精鋭ミュージシャンが集まったと思われる。
鍵盤を主に弾かれていた白シャツにパナマ帽の方と青チェックシャツのお二方が
曲によってそれぞれ、サックス(しかも、バリトン〜ソプラノまで)も吹くマルチぶり。すごい。
印象的だったので、お名前が聞き取れなかったのが残念。
タケ○ワユキヒデ氏に似てるなぁ〜 と思ったチェロの柏木広樹さんは
映画『おくりびと』で演奏指導とアフレコをされた方だったのですね。これまた、無知でした。
出演者はもちろん、出演者たちをガッチリ支える豪華なミュージシャンの音と出会えるのも
ソロアーティストばかりが揃うフェスの醍醐味の一つですね。


出演順に記したいところだけど、中盤あたりの順番はあまり覚えてないので適当に。



◆印は、ライブで聴くのは初めてのかた。
(印の付け間違いを8/18に訂正)

◆カリサンチュ

オープニングアクト
アコギとHBB(ヒューマンビートボックス)を操るVoの二人組。
全くの初聴き。
初っ端のHBBにおぉっ!と耳をもっていかれました。
片方のかたの声がハナレグミに似ている。
彼らを知らない人が音源だけを聞いたら、もしかしたら間違えるかも。
奄美大島出身ゆえか、曲も人柄も全体的に穏やかな雰囲気。

◇秦 基博

ボナンザステージのトップバッター。
いつもより少し歌いづらそうというか、声が出しづらそうだったみたいに見えたけど
それでも、健康優良児然とした健全さの中に適度な湿度を伴わせて肌理に入っていくような声は健在。
それにしても君は太陽の下が似合うね。
「葉加瀬チルドレンとして、僕も(葉加瀬さんのように)パーマかけてきました」って。
いつの間にそちらへ(笑)?
《鱗》 《青い蝶》ときて、《花咲きポプラ》を葉加瀬さんと。
そして、最後は新曲《Halation》。

◇Dew

昨年、ふらっと行ったライブで思いがけずいい音に出会ったのが彼女達の音。
その時もヴァイオリンとチェロのサポートと一緒だったけれど、この日も。
これがDewのライブスタイルなのかな。
爽やかとか透明感だけではなく、日本人が同調する芯の強さと切なさや品のよさがあるから
現在までにアルバム一枚分ぐらいの本数のCMに曲が起用されているのも分かる。

◆柴田 淳

お名前は知っていたけれど、曲を意識したことがなくて
この日初めてちゃんと聴いたら私の好きな傾向の曲でした。
ご本人もご自分の曲を「昼と夜なら、夜。太陽と月なら、月。」と仰っていたけれど、その通りですね。
でも、それがいい。人間って、明暗の比率でいったら暗のほうが多いもの。
それを認めて前面に出しているのは気取ってなくていい。
私も夜や月の例えをする事柄が性に合っているし、好む人間なので。

◆西村 由紀江

ドラマやCMでこの方の音楽は知らず知らずのうちに耳にしてきているんですよね。
可愛らしさと凛とした上品な綺麗さが同居した容姿の方なのはわかっていたけれど
ピアノを弾かれる姿は、より一層美しさが際立ちますね。絵になる。
思ったよりも力強いタッチで弾かれていて驚いた。
《別れの曲》や《リベルタンゴ》など認知度があって西村さんが好きな曲をメドレーにしたものと
オリジナルを1曲の、計2曲だけだったのが残念。
もう1曲ぐらい聴きたかったなぁ。

クリスタル・ケイ

昨年、大学卒業したばかりなのに、既にデビュー10周年なんだよねぇ。23歳にして貫禄十分。
彼女のラジオを聞いていて、アドリブで喋るのがうまいなと思っていたけれど
お客さんを煽ったりするのもそれに通じる部分もあるからか上手かった。
腰にリズムがあるのは、やはり外国の血かな。

CHEMISTRY

へぇ〜。堂珍さん、ライブでは客席煽ったりするんだねー。勝手にしないと思っていただけですが。
友達とも話してたのだけど、最近はお二人の声同士が似てきたというか、馴染んできている。
川畑さんの声の質感に堂珍さんが寄っていっている感じ。

Choro Club

メンバーも変わらずに結成20周年を迎えられているとは素晴らしいです。
彼らのブラジルテイストな音は夏の午後にぴったり。
流れていく時を惜しむのではなく、受け入れ、愛でるような空気が漂っていました。

◆SALT&SUGAR

塩谷さんのトリオは聴きに行ったりしているけど
SLTや竹善さんのライブへは行ったことがないので、初・竹善さんのはず。
もしかしたら、露崎さんのライブで10年以上前に聴いているかも。記憶がおぼろげ。
まぁ、とにかくそんなことは置いておいて…
オリジナルもカバーももちろんよかったけど
MJへ敬意を表して演奏した《Heal The World》が圧巻。
この曲は葉加瀬さんとも一緒だったけど、後半〜エンディングまでの三人の掛け合いに
ステージ上の熱が思いを込めて膨らみ、上昇していくかのようで圧倒されました。

◆中 孝介

3曲目かに演奏したようなアップテンポの曲も歌うのね。
シマ唄の節回しは影を潜めるけど、ストレートな感じの歌い方が新鮮でよかった。
今までリリースしているシングル曲のようにゆったりなのもいいけれど
中さんが歌うなかで耳新しかったこの曲が一番印象的。

押尾コータロー

パーカッションもドラムもナシなのに、めちゃくちゃパーカッシヴ!
なのに、メロディは繊細かつ、日なたの匂いをイメージする。
ほんと、一人で演奏しているとは思えない。
途中、共演のために出てきた葉加瀬さんはオレンジ色のシャツを着ていて
「(色を)合わせたでぇ〜」って両手を広げて云っていて笑った。
明るい色彩を基調とした柄シャツを着ていた押尾さんに合わせたようです。

◇一青 窈

一曲目の《ハナミズキ》を葉加瀬さんと。
この曲のストリングスを葉加瀬さんの演奏で聴けて感激でした!
好きな曲を好きな人たちが奏でているのを聴けたなんて幸せ。
その後はsalyuへ窈ちゃんが歌詞を提供した《Name》
空中ブランコ》は、秦くんと演奏してほしかったなぁ…なんて思いつつ。
ラテン調リズムにアレンジした《もらい泣き》は初めて聴いたけど
今までのアレンジの中で一番好き。
最後は《うんとしあわせ》
彼女は伝えたいことがはっきりしているから、聴いている側も真正面で受け取り易い。

◆藤井 フミヤ

いやぁ。小学生の時、チェッカーズのファンでしたよー。生フミヤだー。
確実に歳とってるはずなのに、あまり昔と変わらないねぇ。
《TRUE LOVE》を葉加瀬さんと一緒に。
民生が提供した曲を歌ったとき、マイクスタンドを反対側へ傾けて足で戻したり
歌詞を表現するかのようなグラマラスな仕草や
前後に開脚して床に一度ついてから立ち上がるパフォーマンス、【フミヤ】でした。

◆土岐 麻子

オシャレな雰囲気と特徴のある声が、夕暮れ時に合っていた。
耳にした音源を聴いた限りでは昼下がりが似合うかなと思ったけど
夜までいかないマッタリとした時間帯が合うのかも。

一十三十一

衣装から雰囲気まで、「一十三十一」という真似できない世界を持っていますよね。
山下達郎さんのカバーのとき歌詞を忘れてしまい
一旦仕切りなおしたときの表情に表れた素が、年相応の女の子で可愛らしかった。

◆森山 直太朗

以前、J-WAVEのレギュラーラジオを聴いていたから直太朗さんのキャラクターは何となくわかっていたけど、初めて目の当たりにした友達は戸惑ってた(笑)
笑いと真面目のギリギリのような微妙さは、どうとっていいか分からないというのも解らないではないよー。
鼻にかかるのに、抜けている声はほんと特徴的。ファルセットも線が太いし。

◆葉加瀬 太郎

もちろん大トリ。
エトピリカ》から始まって、《情熱大陸》でエンディングを迎えるまでの数曲
葉加瀬さんはヴァイオリンで歌っていた。
しかも、なんだかロック。精神的に。
エトピリカ》は中さんと。中さんがハケたあと、
「俺はエナメルの靴はいてきたのに、草履だった…中のやつ」って(笑) 語尾に”orz”が見えた。
情熱大陸》はやっぱりアガります!
サポートミュージシャンのソロ回しもあって盛り上がる。
チェロの柏木さん、肩にネック乗せて海老反って弾いてたよー。そんな弾き方初めてみた。驚き。
会場全体が一体になったクライマックスでした。


暑かったけど、風も適度にあったし、美味しい食事もできたし
なによりも、さまざまないい音も聴けたし!で、行ってよかったぁ。



以下、フェスごはん。


【大人の夏フェス】と銘打っているだけあって、食も他のフェスとはちょっと違います。
食べること好きの願いが通じたか、ラッキーなことに限定モノ制覇!


ラ・ベットラ“まるごと仔牛ホホ肉のトマト煮込み トリュフオイル風味” (限定350食)

ペンネパスタに6cm角ぐらいの柔らかホホ肉とひよこ豆と粒コーンのトマト煮がかかり
そのうえに生ズッキーニのいちょう切りスライスを散らしてあります。





葉加瀬太郎プロデュース 大人のカキ氷
“柚子レモン蜂蜜酒入り ゆずハニー” (限定個数)




京都吉兆 “吉兆そうめん3号” (限定300食)


上品な細さのそうめんに活あさりとレタスのバター風味出汁がかかり
角切トマトと錦糸卵と大葉の千切りとベーコンビッツで彩りを添えてあります。