または、トリプル

以前は雨男とNICOメンバー自ら云っていたこともあったけど
梅雨時期に当日のみ晴れにするとは、もうすっかり晴れ男なんじゃないでしょうか。
(まぁ、ちょっと前のアラバキはかなり降られたようだけどね)



NICO Touches the Walls @日比谷野外大音楽堂
  All, Always, Walls vol.3 〜Turkeyism〜



NICOライブでは初めてのシーティング会場であり、しかも野音
人が細工できない自然を味方につけられたら、作り込んだ以上の演出が期待できる野音ですからね。
それだけで何だか特別な感じ。
おそらく、日が落ちる時間帯は計算してセットリストを組んでいるだろうから
(組んでいなければ、野音の価値を有効に使っていないことになるから残念ですよ)
自然の様々な要素がちょうどいいタイミングで重なるかとかの楽しみもあるし…
と思いながら開演を待つ。


まだ空が明るい18時の定刻を少し過ぎて開演。
《THE BUNGY》へ導くovertureでヴォカリーズ入れていたけど、NICOでこの手法は初めて聴いたぞ。
もしかしたら、可愛がってもらっているバインの影響なのでしょうかねぇ。
今ツアーにサポートミュージシャンを入れたのも新しい試みですな。
ただ、いい意味でも悪い意味でも「もうサポート入れちゃうの?」とは正直思ったけど
《病気》《B.C.G》にオルガン、《トマト》にキーボード、と
野間康介さんの鍵盤が入って曲の奥行きが増したのは確か。
既にキャッチー感がある曲に鍵盤入れるとポップさが増しちゃって違う方向へ行っちゃいそうだけど
この三曲だとポップな音色を使うことはない曲種だし、古村くんと交互のソロもあって新鮮さも加味。


私は基本的にベース好きなもんで、自分で場所を選べる場合は
どのバンドの時でもベース側でライブを聴くことが多いのだけど
今回は指定ということで強制的にギター側だったから、古村くんのプレイをよく見ることができのだが
あんなに手首柔らかかったっけ?と驚くぐらい、右手がしなやか。
当たり前だけど、ギタリストの手首だねぇ。
逆にあまり、坂倉くんのプレイを見ることが出来なかったけど、手拍子煽っていたのは見えた。
あー…そうだ。前半、ベースの残響がヴォーカルに長めにかぶっちゃったり
折角のいいベースラインのところがボワボワとしてしまった箇所が多くて残念だったなぁ。
野外だと残響のPA調整も難しいのだろうけど。
この日、対馬くんのコーラスがいつもよりクリアに聴こえる音響だったので
そういうラインを取っていたのか!と新たな発見もあったな。
光村くんの声が、眉間あたりの声当てポイントによく当たっていたから
一緒に行った友人たちが、ああいう風に(ポイントに当てて)歌えたら気持ちいいだろうねぇ…と。
ホントそう思う。
でも、前半飛ばしすぎて、中盤過ぎぐらいには声がヘタってきていたから
ペース配分間違えたんじゃないかい?
アンコールで戻ってきた後には回復していたが。さすが、若いってすごいわ。


昨年12月の追加は行けなかったから、かなり久しぶりに聴いた《3年目の頭痛薬》と《雨のブルース》
そして、《病気》も。
今は射程範囲を広げるための時に充てているだろうし、その時だと理解はしているけど
やっぱり、憂いのあるシブさは固定ファンを掴む要素でもあるので
今後のカードにどんどん加えていってほしい。
だから、そんな中にあって、鋭さに憂いが見え隠れする《風人》を出してくれたのは嬉しい。


始まってから30分ぐらいの、まだ暗くはなっていない柔らかい色合いの夕空と時々吹く風が優しく
その時演奏していた《葵》の雰囲気と相まって、とても印象的だった。


この日、初めて聴いた新曲《ホログラム》は
光に向かって進んでいくような明るさがあるね…実は、その感覚しか覚えてない。
だって、曲前のMCで次のワンマンツアー決定発表があって
私にとっては何とも微妙な東京公演の日程だったため*1
曲中ずっと動揺してしまい どうしよう とぐるぐるしちゃって、きちんと聴けなかったんだもの orz



ステージ後方にしつらえた青いカーテンが開くとそこから4人が登場、というオープニングに始まり
中盤にキャノン砲(金銀テープ)やスモーク(花火付)?などの特効も含め
今までのツアーではやっていない演出もあり。
どんな音楽ジャンルの人でも特効使えるとなると、キャノン砲が多いね。
PE'Zが初ホールライブだったときも使って、私の周りでは賛否両論あったっけな。
まぁ、アイドルみたいだけど、会場に合った演出だからO.Kでしょ。
(大阪と名古屋も特効あったみたいだけど、見てないからわからない)
それに、そんなにしょっちゅう使う手じゃないし。
実際、私が所属しているグループのホールコンサートで
キャノン砲やサイリウムライトの演出をしたことあるけど
あれは、ステージ側から見ている人間が一番楽しかったりするのは否めないが(笑)
あ、でも、自分が聴きに行くライブでサイリウムが揺れるのは勘弁!なので、今後も無いことを願う。



場所確保できる指定席ならと、2年ぐらいNICOライブへ誘い続けてようやく来てくれた友達も
若い可能性を観たと云っていたし、楽しんでもらえたようでよかった。
しかし、光村くんのクネクネ加減が気になったようで、「おネェ系?」って訊かれたぞ(笑)
私も今年に入ってから気になってたけど、何だかシナつくるみたいなときあるんだよなぁ。
おそらく、両ひざをくっつけて片側に流す動作がそう見えるんだろうけど
肉食系を自称しているようだし、もしノーマルならば直しておくれ。


彼らに係わっているスタッフも多く(ギター・テックさんはじめ、的確に動くよね)
経済的なことをはじめ、色々と力注いでもらっているのが表れているね、と友達と話していたのだけど
そのビジネスの力を目指す場所へ行くために有効に使いはしても
決して潰されないように、核だけはブレさせることなく進んでいってもらいたい。



さて。この夏、NICOが出る関東近郊ライブは殆ど予定が被っていて行けない日ばかり…
とりあえず、行けるかどうか判らない年末を楽しみにしていようと思います。

*1:某国営放送の年末歌仕事を今年もいただけた場合、調整無理な可能性があるんだよなぁ…